REPORT大学生実情レポート

「○○で忙しい」今年のGW、大学生はどう過ごした?
発行日:2024/5/21
1.「○○で忙しい」今年のGW、大学生はどう過ごした?

記録的な円安の影響もあり海外からの旅行者が増加している一方、
今年の日本人のGWは、海外旅行をあきらめ『安い・近い・短い』(安近短)にシフトしているというニュースを耳にする機会が多くありました。
今年は前半3日間・後半4日間という連休でしたが、大学によっては間の平日3日間を休校としており、最大10連休といういつもより長いお休みとなった学生もいたようです。
そんな今年のGW、大学生たちはどのように過ごしたのでしょうか?
学生へのアンケート調査結果をまとめてみました。


※大学生向けコミュニケーションアプリ「サークルアップ」に登録している大学生が対象
※調査期間:2024年5月7日~5月13日
※回答数249名
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GWの過ごし方で一番多かったのは「アルバイトをした」で、半数以上の50.2%となりました。回答した過ごし方の詳細も併せて調査したところ、通常よりも長い時間働いたり、連勤したという回答の他、単発アルバイトをしたという回答も複数あり、学生にとって稼ぎ時だったことがわかりました。

アルバイトに次いで外食やレジャー施設、ショッピング等の宿泊を伴わない外出をした人は2~4割程度で、支出金額の平均は17,082円という結果に。
金額別で見ると1万円台の人が約3割、2万円未満だと約6割となり、学生の間でも近場で安く過ごすという傾向が見られました。

事前の予想では8~9月と2~3月に長期休みがある大学生は、わざわざGWに旅行に行かないのでは?と思っていましたが、宿泊を伴う旅行をした学生も12.4%と10人に1人以上いることは意外でした。
ちなみに、10万円以上使った学生の中には海外旅行でパリ・ロンドンに行ったという回答もありました。

さて、そんな学生たちにGWに本当はやりたかったことと、実現できなかった(しなかった)理由も聞いてみました。

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1位はダントツで「旅行」でした。
実現しなかった理由の多くは「お金がない」と「時間がない、予定が合わない」で、特にアルバイトが忙しくて予定が合わないという回答が多く見受けられました。
意外なことに2位が「勉強」で、大学の課題や就活関連の勉強をしたかったとの回答がありました。こちらも実現しなかった理由としては「時間がない、予定が合わない」が大半をしめておりましたが、中には「やる気がでなかった」「のんびりしてしまった」などの連休特有の雰囲気にのまれてしまった学生もいたようです。


今回の調査で大学生にとってもGWは特別で、世間と同じく普段行けない旅行や遊びに出かけたいという学生が多いことが分かりました。
大学生にはこれから8月~9月の夏休み、そして2~3月の春休みの長期休暇もあります。
長期休暇前を狙って、学生向けにレジャー施設や旅行関連の訴求をご検討される際には、ぜひ弊社までご相談ください。
2.早稲田大学の学生数が6,000人も減っていた

早稲田大学の学生数減少の裏にあるものとは? 
                                 株式会社キャンパス総研代表 渡部陽


 4月の上旬、早稲田大学のキャンパスに足を運びました。ちょうどサークル勧誘が行われている日で、お祭りのような人混みと大量のチラシ配布を想像していたのですが、以前に比べて人通りが少なく、活気に欠ける印象を受けました。この違和感の正体を調べるうちに、驚くべき事実が浮かび上がりました。

早稲田大学の学生数が、この15年間で約6,000人も減少していたのです。2007年には44,829人いた学生数が、2023年には38,776人と大幅に減っています。この6,000人という数字は、実際のイメージで考えるとその大きさがより明確になります。
 15年前には、阪神甲子園球場のほぼ全席を早稲田大学生で埋め尽くせるほどの学生がいたのです。それが、15年の時を経て、さいたまスーパーアリーナの規模まで減少してしまいました。しかしながら、学部生の総数は減少している一方で、女性の学生数は約15,000人と15年間で変わっていません。

 実はこれらは全て、早稲田大学の戦略通りなのです。「Waseda Vision 150 Annual Report 2022」によると、学生数を現在の約39,000人から2032年には35,000人にして、女性比率を50%まで引き上げ、更に現在約1,800人の教員数を2,000人まで増やす目標を掲げています。その結果、教員1人当たりの学生数を減らし、授業のコマ数も減らして、教育の質を上げるという明確な戦略があるのです。もちろん授業料や受験料を補うだけの、ファンドレイジングを含めた寄付金収入目標も明確にしています。少子化で学生の奪い合いには参加せず、教育の質の向上を目標にした早稲田大学に今後も注目していきたいと思います。
早稲田大学早稲田キャンパス20231016 (3)